【日本人留学生のブーイングに、は・て・な?】
「めんどくせぇ」
「だりぃ」
「うぜぇ……」
(今年、やたらよく耳にするなぁ)
と気がついたのは、勤めているニュージーランドの高校にて。
当時の私は、国際部(インターナショナルクラス)に留学カウンセラー兼ティーチャーエイド(補助教師)としてかかわっていました。
国際部と言うからには世界中から留学生が集まってきます。
今日は、そこで出会った生徒たちの「口ぐせ」のお話です。
+…………………………+
気がつけば彼らが日常的に発している口癖
=「めんどくせぇ」「だりぃ」「うぜぇ」……。
聞く側にとって、一旦気にしてしまうとそれこそ「うざい」言葉でありまして。
で、この3大ブーイング。
どこの国からやって来た生徒たちの声だと思われますか!?
そうなんです。
ニッポンの生徒たちの声なんです、はぃ……。
いえいえ、全員というわけではもちろんありません。
あの子と、あの子と、そしてあの子、と名指しすることでもないんですけれど……。
声の持ち主をよく観察してみると、
う~む。
なるほど。
N高校の生徒さんに集中しています。
聞けば、このN高校、
「高校2年の1年間、ニュージーランに留学できますよ~!」
というカリキュラムをウリに生徒を募集しており、
毎年、ニュージーランドのおよそ20校に4~5人ほどを送り込んでいる私立高校です。
で、わが校にも、今年は3人の男子生徒がやってきたのでありました。
ある日、目に余る彼らの「怠学ぶり」に、わたくし、ぶちぎれたことがあります。
『キ、キミたちよ!
赤道を越え、飛行機で12時間弱もかけてやって来たんでしょうよ、ニュージーランドに。
父ちゃん母ちゃんが、
「わが子によき教育を! 経験を!」
と大枚を投じて実現した留学でありましょうよ、1年も。
で、ここに来て、「だりぃ」……はないだろうよ!?
「めんどくせぇ」だの、「うざい」はないでしょうよ?!』
と。(;^_^A
すると、彼ら、動じることなくこういいました。
「別に入りたくて入った高校じゃねぇし!」
「入試全部失敗して、ココだけ推薦ではいれただけだし」
「遊ぶとこがなさすぎ、この国……」
「勉強すきじゃねぇし……」
まぁ、出てくるでてくる……
いいわけ満載
グチ満載
なるほどなぁ……。
『ここに来るまでのプロセスがこれじゃぁなぁ……』
私は、暗澹とした気分になりました。
こんな光景やブーイングをいやというほど見てきた結果、
【ケアリングカフェ@ニュージーランド】の留学サポートプログラムにおける
<チーム・ファーストペンギン>の理念には、この一文が付け加えられました。
どうかどうか、
『親の勝手で、親の見栄で、お子さんを留学させないでください……』
と……。
この理念は、「私たちの決意」であり「みなさまへのお願い」でもあります。
詳細に興味のある方は、ぜひこちらをご参照ください。
(↓チーム・ファーストペンギンについての詳細はこちら)
【3大口癖の根底にあるのは、無○○・無○○・無○○】
日々、生徒たちの悩みや要望、クレームを聞くのが仕事である私にとって、こうしたブーイングを発する日本人生徒への対応は大変骨の折れる作業です。
なぜなら、他の外国の生徒の悩みや意見が「能動的ではっきりしている」のに比べ、
日本人生徒のそれは「受動的、否定的」。
自らが何かに疑問を抱いてそれを解こう、とか
困ったことを何とか自力で解決しよう!とか、
本来は持っているであろう
建設的意見をなかなか引き出すことが難しい
自分からアクションを試みることは稀。
グチや非難の言葉は出るものの、
「ならば、どうしたいのさ?」……の問いに答えるわけでもない。
「めんどくせぇ」=は、無気力、根気欠如の表れ。
「だりぃ」=は、無関心、達成感の体感欠如の表れ。
「うざい」=は、無感動、協和を楽しみ喜ぶ体験の欠如の表れ。
こうした「ブーイング現象」は、昨日今日でできあがったものではありますまい。
これらの課題を、もっと以前(幼児期に遡ります)から、日常的に解決しようという環境があれば、きっとこのような情けない状況は回避できたのに……と、悔しい思いに浸ることしきりです。
【3大口癖を回避するコツ】
そこで、みなさん「Let’s do this」です♪
↓
◆ お子さんの進路(夢)を見つめる際には、出しゃばりすぎぬようご用心
親の願いとお子さんの意志は別ものです。
お子さんから、自己選択、自己責任を担うチャンス、を奪わないようにしましょうね。
「自分で自分のことは決めてね。実行してね。」
と、常に、洗脳する……違った……メッセージを送る環境づくりを意識しましょう
(ブーイング族の大概の親御さんは、せっせとお子さんのため?に志望校探しまで代行されています。汗)
◆ お子さんに、「不自由」をたくさん経験させましょう
不自由を克服することで「達成感」を体感することができるからです。
(残念ながら多くのブーイング族は、
「不自由の中で工夫する」ってな場数をあまり踏んでおられないようですよ)
◆ 感動や喜怒哀楽すべての感情を表現できる家庭づくり、を意識しましょう
そして互いに、「○○してもらう側=テイカー」ではなく、「○○する側=ギバー」になる経験の場を作りましょう。(
(多くのブーイング族は、「してもらうこと」重視で今日まで生きてきちゃった模様)
+……………………………………+
おっと♪
おとうさん、おかあさんも、ここで考えてみましょう
◆ あなたは、「テイカー」?
(=相手から○○してもらう。受け取る。奪う)に、甘んじてはいませんか?
◆ あなたは、「ギバー」?
(=相手に惜しみなく○○して与える。さし上げる。シェアする)であることに喜びを感じていますか?
節度あるオトナでいるよう心がけましょう
ちなみに、節度あるオトナは、
◆ 「マッチャー」と言います
(=ギバーとテイカーを程よくマッチさせた節度ある人)
みなさん、マッチャーを目指しましょう!
人生、酸いも甘いも、最後は自分に返ってきますからね★