今日は、
「ひきこもり STOP ! の裏ワザ」~気づき編
の続編です。
前号で、
「ひきこもりは、正当防衛である」
というお話をしました。
(はじめての方、どんなお話だったか忘れちゃった方はこちら↓をクリック♪)
これは、すでにひきこもり状態のお子さん(現代では、青年、オトナ含む)の場合に、そう気づいてあげましょう、というお話です。
では、「ひきこもりにならんようにするワザは? 教えて下さい!」
というご質問がございましたので、本日は、「予防編」を。
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私がこれまで訪問カウンセラーとしてかかわらせていただいたご家庭で多かったのが、
「ひきこもりの学童・青年」
「自殺未遂歴のある子ども、青年(リストカット含む)」
「DVのお父さん」
「アルコール依存のお母さん」
などの問題に向き合っておられるご家庭です。
相談窓口で受け付けた主訴のほとんどは、「不登校」と記されているにもかかわらず、いざ、ふたを開けてみると、上記のような課題が水面下に隠されていたことに、まだ若かった私は苦心しました。
惨劇もしばしば目の当たりにしました。
【ひきこもりを生む共通点】
ある日のこと。
この日も、
児童相談所のスタッフ一同、この惨劇ストップのヒントはないものか、と、あれこれ考え、事例検討会を行っておりました。
で、その時です。
「この方たちのおうちに、共通点がある!」
と、気がついたんですね。
(かなり、どや顔でスタッフに報告したのを覚えています)
それは何かといいますとー。
―「風通しが悪い」― のです。
どこのじゃ? って話ですか?
あっちこっちの、ですよ。
◆「2年間ひきこもっている男の子」のご家庭ー
→ 親は、夫婦共働きで、マンション住まい。
ご近所づきあいがまったくありません。
電話が鳴ることはあまりなく、
お客さんが訪ねてくることもほとんどありません。
つまり、「ひと」という風通しがよろしくない。
となると、ここは
「密室」……「塀の向うは何がある?」
っていう謎の世界です。
コレ、「ひきこもりに絶好の場」と、相成ります。
◆ 家庭内暴力もしかり。=「密室&謎の塀の向う」
→ ご近所の余計なお世話おばさんの干渉の余地もありません。
ろっ骨を折ってしまった母親は、病院に行くことすら躊躇します。
「子どもを加害者にさせたくない」という母心と、小さくくすぶっている自負心や見栄が、内密という選択をするからです。
◆ あるご家庭では、子ども部屋が、「はなれ」にあって、母屋に居間がない!
→ サザエさんやちびまる子ちゃんちのような「こたつやちゃぶ台」がないんです。
両親のベッドルームにカウチがおかれ、こたつもそこに。
お子さん3人。全員が個室で、テレビを見たり、ゲームをしている
……なんていうおうちもありました。
◆ オートロックのマンション
隣の人は何する人ぞ、ってなおうちも多いと聞きます。
こうなると、密室の家の中の密室です。
ー アルコール依存症になってしまったお母さんは、キッチンという密室でこっそりお酒を飲み、
ー うつ病のお父さんは、書斎でこっそり自殺を考えて……。
ー こどもは、自分の部屋でゲームをし、さびしくなると、リストカット……。
「こりゃ~!」って、怒ったり、
「だいじょうぶ?」
「アメちゃんあげよ!」ってな、大阪のおばちゃんの出る幕もありません。苦笑
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こうなると。
「ひきこもりは、正当防衛なのだ!」
な~んて、悠長なことを言ってる場合じゃない!
こりゃ、「隔離室=密室の中で行われる○○現場」の予備室となるやもしれませぬ!
スパルタな「しつけ」も結構。
教育ママも結構。
英才教育も、それがご家庭の方針であれば、ここでその是非の言及は控えましょう。
(この英才教育も、どぉ~も、家でこっそり内密に行われている傾向にあると思えてなりませんが、それについての是非論もここでは紙面上割愛 苦笑)
しかし、一点だけ、ご注意を!
―「家庭を密室にしないこと」―
↑
これが、ひきこもりストップ! の秘訣です★
家族以外の人にたくさん出入りしてもらって、
かかわってもらって、
気に留めてもらって、
見守ってもらって。
そんな「地域のおとな」に包まれていれば、
子どもたちは引きこもってなんかいられませんよ。
家庭内暴力をするチャンスもありませんわ。
「学校に行きたくない……」
と、家でくすぶりはじめたお子さんを見守っているお父さんお母さん?
反抗期で、にっちもさっちも、はちゃめちゃなおこちゃまに手を焼き、頭を抱えているお父さん、おかあさん?
風通し! 大事です!
換気ですよ、換気!
換気をしましょう★
おうちの中を、ですね。
空気も、
会話も、
こころも、
カラダも、
困っている時だからこそ、換気です。
深呼吸して、
どこかに、だれかに、SOSして、
「うちの子、反抗期で、ホント、こまっちゃう!」
ってオープンハートでつぶやきましょに★
おうちの中を、ご家庭を、
「密室」でなく、
「ぱっぱらぱー」のオープンスペースにして、
「ぱっぱらぱー オープンスペースで、ひきこもっていただきましょう★
もちろん、そっと、温かく、ですよ★
さすれば、当のひきこもりご本人も、
いったいどこに、あちら側とこちら側があるのかわからなくなって、
「あら。私、どこにいても大丈夫かも」
と思える日が、
早々に、やってきますって★